パンプスとシューズ
それからしばらくしてからもスランプは続いた。
今は練習中。
なかなか綺麗にボールが打てない。
「星歌!」
顧問の先生に呼ばれる。
「ちょっとおいで。」
私は先生のいるみんなとは少し離れた所に行った。
「あんた、どうしたん?
最近全然打ててないでしょ?」
「……」
「なんかあった?」
「いえ、なにもありません。」
「最近、元気なさそうだよ?」
真っ直ぐ私の目をみる先生
目をそらしたくてもそらせない
「最近、上手くいかなくて…
それで少し悩んでただけです。」
「そうか。緊張してるのかもね。」
「はい…」
確かに緊張はしてる。
だけどこれは違う気がする。
「先生?」
「どうしたの?」
「練習終わってからコート使っていいですか?整備とかはちゃんとするんで」
「いいよ。私見てあげれへんけど。」
「ありがとうございます」