あたしが愛した総長
病院に着き、優梨はすぐに集中治療室に運ばれた
俺はただその前で優梨が助かるように祈った
そしてしばらくして
医者が出てきた
龍「優梨は?!」
珍しく声を荒げたと自分でも思った
医「命に別状はありません。ただ、意識はいつ戻るのかは…分かりません」
龍「そうですか」
命が助かったことに一先ず安心したものの
" 意識がいつ戻るか分からない "
その言葉が俺の不安を駆り立てる
手術が終わった優梨は個室へと運ばれた
酸素マスクをつけて、寝ている優梨に近づき、
その白く綺麗な手を握る
龍「…………優梨」
今はただお前の声が聞きたい
俺を安心させるあの声を…………