あたしが愛した総長


「そう。だから、友達のあんたを拉致ったの。あいつの周り、族ばっかだから、拐えるようなやついないし、あんたを除いては」


美「なんで…優梨を?」


「決まってるじゃん。鳳龍の座を奪うため。それともう一つはあの女を俺のものにするため」


美「優梨を、あなたのものに…?」


「そうだよ?いい女だし、あの女を俺のものにしたら、ついでに鳳龍も手に入る。こんないいことないでしょ。ククククッ」


美「優梨は、あなたの恋人にはならない。優梨には龍毅さんがいる」


すると、さっきまで笑っていた顔が、無表情になる


「織田のことは知ってるよ?でもさ、俺には関係ないよ。無理矢理でも俺のものにする。」


美「無理よ!そんなこと。優梨は貴方より強いもの。絶対に負けない」


「…あんた、うるさい。黙ってて」


テーブルにあった、ガムテープで口を塞がれる


そして、ポケットに入れてあった携帯をとられて、誰かに電話し始めた


その相手は優梨だったようで、電話越しに優梨が怒っているのが伝わる







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