カメカミ幸福論
私が取った行動は、以下の通り。
1、まず、隣の部屋へ行ってまともな服(季節にあったもの)に着替え
2、化粧を落として冷たい水で顔を洗い
3、冷やしたノンアルコールをぐい~っと一気飲みして、ゲップまで出しておいた
それから、あの変態キチガイ野郎が自分を神だということの証拠を探してみた。
1、ヤツは飛んでいた(ワイヤーは見えなかった)
2、教えてないのに部屋を知っていて、鍵も開けていた(調べる方法は勿論あるが、やはり不思議だ)
3、クローゼットの中の服に一瞬で着替えさせられた(マジックだと思いたいが、タネも仕掛けもわからない)
・・・とりあえず、超能力か化学か何かの力は使えるらしい。ということは、私は危険な状態にある。そういう場合、とにかく相手を激昂させることなくこの家から追い出すのが先決である。
そこまでを考えてから、よし、と両手で頬を叩いた。
気合を入れてから6畳間へ戻る。とにかく、しばらくでも一人になって身を整えたことで平常心は取り戻しつつあった。これでちゃんと戦えるというものだ。ここ最近シリアスモードの自分には会ってなくて、ちょっとした興奮状態だった。
神である、と大層な自己紹介をしたやたらと外見の整った男がこちらを振り返った。その何色とも断言できない瞳で見られると、一瞬動きが止まってしまう。だけど、私!ここで負けたらダメよ~!