エタニティ
陽希に抱いて欲しかったのは本当。
今この手にしている幸せを、確認したかったから。
でも、それを陽希に指摘されるなんて、恥ずかしすぎる。
想い出をぶら下げて、陽希に会いに来たつもりなんて無かったけれど、彼にはそう感じたようだ。
夕べ伝えたかった私の気持ちは、こんなのじゃなかった筈。
上手く言葉を扱えないなんて……編集者失格か、私。
赤い顔のまま、意を決して陽希を見詰める。
「……今が一番幸せって思ったから、ハルに会いに来たの。それを言いたかったの。それでハルに抱い」
陽希は私の口元を手で押さえて、言葉を遮る。
そして「ごめん、苛めすぎた」と彼にしては珍しく、はにかんだ表情で項垂れた。
「……俺ね、多分美知佳さんが思ってるよりも、美知佳さんのこと好きなんだ」
私の肩におでこを摺り寄せながら、たまに自分の気持ちと折り合いが付かくなるから困る、と呟いた。
やはり陽希は、心中穏やかではなかったようで。
こんなに想っているのに。
「ずっと、そばにいて」
私は陽希のおでこに話し掛ける。
「……それってプロポーズ? 美知佳さん」
私を見上げた陽希の瞳があまりにも優しくて、その表情から目が離せない。
陽希はクスクス笑い出すと、私の肩をガブリと噛んだ。
「痛っ、何で噛むの」
「取り敢えず、もっと食べようかと思って」
「もう無理」
「イヤッて言っても、離さないって言ったじゃない。諦めてよ、美知佳さん」
ハルは私の体に腕を回して、ギュッと強く引き寄せた。
今この手にしている幸せを、確認したかったから。
でも、それを陽希に指摘されるなんて、恥ずかしすぎる。
想い出をぶら下げて、陽希に会いに来たつもりなんて無かったけれど、彼にはそう感じたようだ。
夕べ伝えたかった私の気持ちは、こんなのじゃなかった筈。
上手く言葉を扱えないなんて……編集者失格か、私。
赤い顔のまま、意を決して陽希を見詰める。
「……今が一番幸せって思ったから、ハルに会いに来たの。それを言いたかったの。それでハルに抱い」
陽希は私の口元を手で押さえて、言葉を遮る。
そして「ごめん、苛めすぎた」と彼にしては珍しく、はにかんだ表情で項垂れた。
「……俺ね、多分美知佳さんが思ってるよりも、美知佳さんのこと好きなんだ」
私の肩におでこを摺り寄せながら、たまに自分の気持ちと折り合いが付かくなるから困る、と呟いた。
やはり陽希は、心中穏やかではなかったようで。
こんなに想っているのに。
「ずっと、そばにいて」
私は陽希のおでこに話し掛ける。
「……それってプロポーズ? 美知佳さん」
私を見上げた陽希の瞳があまりにも優しくて、その表情から目が離せない。
陽希はクスクス笑い出すと、私の肩をガブリと噛んだ。
「痛っ、何で噛むの」
「取り敢えず、もっと食べようかと思って」
「もう無理」
「イヤッて言っても、離さないって言ったじゃない。諦めてよ、美知佳さん」
ハルは私の体に腕を回して、ギュッと強く引き寄せた。