素顔のキスは残業後に
「シャワー浴びたくなった?」


艶っぽい瞳がしたたかさを滲ませて、意地悪に細まる。


そこに拒否権なんてものはなくて……


ものすごく恥ずかしいけど、
このまま流されてしまう予感が頭を過った、そのとき。


ガチャッ



玄関から聞こえたドアを開く音に、息を呑んだ。


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