駆け引きナシのラブゲーム



―病室―

「今は薬で眠っています。幸い、命に別状はありません。ただ、傍にいてあげてください」

担当医だと思われる医者がそれだけ告げて出ていった。

今病室には、私、咲夜、柚稀、紗羅、旭君、そして眠っている廉がいる。

「よ、よかったあぁー…」

「廉ー…早く目ぇ覚ませよなあッ」

医者の言葉を聞いて、それぞれが安堵の息を漏らす。

「ごめ…ッ、私ちょっとトイレ……」

私はそう言って病室を出た。

< 111 / 117 >

この作品をシェア

pagetop