駆け引きナシのラブゲーム
桜が満開だ。



二人で芝生に腰を下ろす。




「美沙姫って、やーっぱ可愛いなぁ」

猪本咲夜は急に私の頭を撫でて言った。


―はっ??!

今なんて??

ってか、呼び捨て??!
さっきは『美咲さん』だったよね??



「やべー。可愛すぎて、キスしたくなる」


明らかに、さっきとは別人。
てか顔付きが違う!!!




そして、だんだん猪本咲夜の顔が近づいてくる。



ちょ、ちょ……!!



何?!まさか、本当にキス…―!!?





固まって動けないでいると、猪本咲夜の顔が直前でピタリと止まった。



「するわけねーじゃん、バーカ♪」

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