駆け引きナシのラブゲーム
「…あちゃー、相当キレとるな。やっぱ親父の話はまずかったんかな」
廉は歩きながら一人でぶつぶつ喋る。

「そういや、アリスと咲夜は付き合ってんの?」

あぁ、アリスって私の事ね。
文化祭来てたんだ…

「別に付き合ってないよ。咲夜はただの“護衛”。それと、『アリス』じゃなくて『美沙姫』!『愛澤美沙姫』!!!」

「へぇ!!付き合ってんのかと思った。咲夜の目が“好きな子”を見る目やったから」

そんな風なんだ、咲夜…。
さすが兄弟。
こーゆのって分かるんだね…。

その後も、二人でくだらない世間話をしながら歩いて、学校の門をくぐった。

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