駆け引きナシのラブゲーム
私はまともに咲夜の顔が見れなかった。

「ちょ…美沙姫に何が」
廉は咲夜の言葉を無視して続ける。
「咲夜、お前なぁ、自分勝手に苛ついてどっか行って……しまいにはこのありさまかいな?護衛…ぃや、男としてしっかり美沙姫守れや!!!」

「廉…もう大丈夫だから……」

「大丈夫やない!!!」
廉が怒鳴った。
「あと一歩遅かったら、二度と取り返しのつかない事になってもーてたかもしれないんやで?」

私も、何も言えなかった。

「……美沙姫…。まじ、ゴメン」

「……咲夜」

「咲夜、ちょい頭冷やせや。親父の事くらいでいつまでもピリピリしてんな」

廉は小さく溜息をついた。

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