プリンアラモードを君と。【完】
「世の中には男が好きな人、女が好きな人、両方好きな人、いろんな人がいるけど……現状、みんなが仲良くできるわけじゃない。区別されてる。みんながお互いのことを理解するのは、意外と難しいことなんだ。自分たちが知らないことは、理解できないし、理解したいとすら思わない人もいる」
「……」
「琴音は俳優だ。パブリックイメージってものがある。男とこんなことしてるなんて、知られたらファンの女の子たちはどう思う」
「……僕は僕だよ」
「それで通らない。この日本って国は」
いちごの先にクリームを乗せて口に運ぶ。
倖太は少しだけ目を細めた。
「お前と一緒にいる時間が好きだよ」