プリンアラモードを君と。【完】



後始末をすると、倖太は一人で浴室に向かった。

どうして最後までしてくれないんだろう。

僕は倖太の体には、なにもしてあげてない。



「倖太、僕も風呂入る」
「いいよ」

ガラス戸を開け、中に入ると、もう彼は自分で処理をしたらしく、浴槽に入っていた。

「……僕がしてあげても良かったのに」
「別にいいよ。オレは琴音が気持ちよくなってくれたらそれでいい」
「そういうことじゃなくてさ。いつも僕だけしてもらってる」

熱めのシャワーを浴びながら、べたつく滴を洗い流す。

「そりゃ、するのは気持ちいいよ。でも、体に負担がかかるし、琴音に無理させたくない」
「……」
「あせらないでいいよ」
「あせってるんじゃない。倖太にも、気持ちよくなって欲しい」

好きだから。

「僕とはしたくないの」
「そんなことない。したいに決まってる」
「じゃあなんでだよ」


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