プリンアラモードを君と。【完】
「セックスだってしたいよ。でも、痛かったり琴音が嫌がったりしたら、それこそ辛い」
「嫌ったりしないよ。僕なら大丈夫だから」
「我慢してるんじゃない。……怖いのはオレの方」
2つ上ということもあって、倖太は自分よりずっと年上で包容力がある『大人』だと思っていた。彼の口から「怖い」なんて。
好きだけじゃ足りない?
僕、だけじゃ足りない?
「琴音とずっといたい。オレはお前を失いたくないから、大事にしたい」
ちゃぷん、と倖太がバスタブから上がる。
シャンプーを泡立てて髪を洗う。
「オレのことはいいんだ。でも……。もしバレて世間からお前が冷たい目で見られるのは辛いから」
彼も、不安を感じることがあるんだね。
怖がっているのは君の方。
「倖太」
「ん」
「イヤがったりしないし、嫌ったりしない。君が不安なら、僕が君を守る」
「……」