プリンアラモードを君と。【完】
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しばらくして、ドアをノックされた。
「琴音。開けなくていいから聞いて」
「なにを」
「オレの気持ちは考えてくれないの」
ドア越しにいつもより低い倖太の声がする。
「お前の親にバレるのも怖いし、お前の体に負担をかけるのも怖い。覚悟がないのにセックスするのはむしろ無責任だと思う。お前はオレを無責任なやつだと思ってるの」
「途中まではするのに」
「途中まではな。知ってる? 入れられる方は初めてだと痛いんだぞ」
倖太がドン、とドアを叩いた。
「最後までしないと、愛してることにならないのか? オレの気持ちは解ってくれてると思ってたんだけど」