【B】姫と王子の秘密な関係



「由毅、これで宜しくて?
 貴方の考えそうなことくらい、予測できましてよ」

「桜吏さん……」

「私、貴方の隣で早谷を背負うのですわ。
 これくらいの気配りが出来なくて、早谷の名は背負えませんわ」



そうやって微笑む兄の婚約者を見つめながら、
俺は、俺の隣で微笑み続けてくれる彼女を思い描いてた。








 
< 65 / 129 >

この作品をシェア

pagetop