いっしょうけんめい君が好き
恋をしたのは初めてではなかったです。
はい。嘘をつきました。ごめんなさい。
でも、自分から好きになって告白したのは初めてでした。
だから、嘘をつきました。
壊したくないものを自分の手に預かるのは恐ろしくて、臆病な私は分からない振りをすることで君に預けました。
優しい君は私を腕の中に迎えてくれて、そのときもやはり私は泣いて、固い腕をそっと掴んだのです。
幸せでした。
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