Stray Love Ⅰ 〜ソラノイロ〜
「じゃあ…
今日はごちそうさまでした。
送ってもらって、すいません」


言い終わると同時に、
帰って来たナオと鉢合わせた。


驚いたようなナオと、
バチッと合った目を…

思わず逸らして、うつむいた。


ヨーコさんのスクールは秘密だったから。


「ぜんぜんいいよ!
また、いつでも遊びにおいで」


小沢さんが、アタシの肩をポンポン叩いて、そう言った。




小沢さんを見送って…


家に帰んのが、気まずい。



アタシがシカトしたから、ナオも知りんぷりしてくれたんだろーけど…


怒ってないよな?




家に入ると、ナオはシャワーを浴びてた。



アタシは、
ソファーに座ってテレビを見てると…


出てきたナオに、後ろから抱きしめられた。



ドキッった。



それをゴマかすように、
上半身ハダカのナオに…


「…

先に服着ろよ」

って、憎まれ口。



「まだ暑い…」


エアコン入れたばっかだもんな…

「だったら、くっついてんなよ」



ナオは黙って離れると、そのまま部屋に
向かった。


< 160 / 294 >

この作品をシェア

pagetop