Stray Love Ⅰ 〜ソラノイロ〜
オレのオンナ
10月になった。


もうすぐナオの誕生日だけど…

どーしたら喜ぶだろ?



朝、職場のみんなにコーヒーを入れながら考える…



ヘタに金持ってるヤツにプレゼントすんのって、難しいよな。

欲しいもんは、手に入れてるだろーし…


まぁナオもアタシん時に、そー思った
だろーけど。



「…熱ッ!!」

ガシャンッ!!


そんなコト考えてたら、
お湯を手に注いでしまって…

反射的によけたはずみに、カップを落とした。



「大丈夫か!?」

慌てて駆け寄るナオと…


「何やってんだよ、サヤ!」

割れたカップを片付け始めるリュウ。



ナオがコーヒーこぼした時もそーだけど、リュウって面倒見がいいヤツだ。



「大丈夫だから!

つか、ありがとリュウ」


さりげなく、ヤケドした手を隠した。


のに…

「大丈夫じゃねーよ」


ナオがアタシの手を引いて、シンクで水をかけた。


< 181 / 294 >

この作品をシェア

pagetop