Stray Love Ⅰ 〜ソラノイロ〜
ナオは何事もなかったよーに、フイッと
顔を背けた。



なんだそれ?

アタシひとりでバカみたいだ…




「部屋、必要な時はマジで言えよ?」

と、タバコに火を着けるナオ。



さりげなく言って…

気を使わせないようにしてんのか?


冗談だって、言ったのに…

ほんとに心配してくれてたんだな。



「ナオって、ほんと詮索しないよな」

ため息まじりに問いかけた。


「…まぁ、

聞かれたくない事もあるだろーし」



いいヤツだな、ナオ。

つーか、ナオにも聞かれたくない事が、あるんだろーな…




「アタシ、こー見えて30だよ?」


「…

マジ!!?」


なワケねーだろ!
ソコ信じるなよ…


「冗談だよ、ハタチ!

で、もうすぐ21」


「…あぁ!

そんなカンジ」


どんなカンジだよ。


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