Stray Love Ⅰ 〜ソラノイロ〜
「それも、いい」

それすら拒否って、タバコを取り出した。


マジ、めんどくせぇ…


とりあえず、タバコに火をつけてやろうとすると、

「あぁ、自分で」

手で遮った。



どんだけ拒否なんだよ!

帰れよ、バーカ。



フツーは…

楽〜!ラッキー!なんだろーけど。


自分を壊したくて、ソープやってるアタシにとっては…

ウザいだけ。



「じゃあさ、歌ってよ」


はァ!?

イミわかんねーし!


「あの歌…

あ、いや…」


なに言ってんだ?コイツ…
とにかく、

「歌はムリだから」


「サービスしてよ」


バカか…

歌わねーよ!

「例えば…

レストランのサービスでスプーンは貰えないよね?」

冷たく言い放つ。


「確かに!」

そう言って、そいつは無邪気に笑った。



その笑顔が…

クールそうなそいつからは、想像も出来ないくらい、

あどけなくて、かわいくて…




思わず、見惚れた…。


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