スタートライン~私と先生と彼~【完結】
再会
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高校生活も残り1年。
桜が満開の春の日、あなたは今どこにいますか?
私は溢れかえるクラス発表の掲示板の前で、理香と奈緒と3人で自分達の名前を探していた。
「奈緒!また一緒のクラスやね!」
真っ先に自分と私の名前を見つけた奈緒が嬉しそうに、私の両手を握って、ピョンピョン跳ねていた。
「ほんまやぁ!」
私と同じ理系の奈緒は、再び同じクラスになり、3年間同じクラスになった。
「沙知、また離れたね〜」
理香は、残念そうに言いながらも、「まぁ、わかってたけどな」と付け加えた。
「まぁ、理香は文系やからね〜」
理系の私と奈緒と文系の理香は、どう考えても一緒のクラスになれないことは、わかっていたことだから、気にはしていなかった。
・・・新しい1年が始まる。
高校3年生。
受験生の私たちの1年が始まった。
今まで一緒に過ごして来た友達とも、それぞれ目指す進路がことなるから毎日会うことができるのも今年限り。
来年の今頃は、おそらくみんなバラバラになってると考えると、この1年の重みを感じてしまう。