スタートライン~私と先生と彼~【完結】
高校を卒業して私は一人暮らしをするようになった。
隆の大学も京府大学の近くの大学に通っているから、一人暮しをしている。
私と隆の関係は相変わらずだった。
高校時代とは違い、二人きりで食事へ行ったり、買い物へ行ったりはしている。
距離が縮まらない原因は私にあるのはわかっている。
卒業して4ヶ月経った今でも、先生の事を忘れられないからだ。
「あっ、隆、夏休みに実家に帰るの?」
いつものように外で食事をしながら、私は隆に聞いた。
「うん。帰るつもりやけど。どうした?」
「もし帰るなら、理香たちが久しぶりに会おうって」
ちょうど昨日、理香からメールが来て、会うことを約束したばかりなんだ。
「いいね。久しぶりやしね」
でも心配なのは、私たちがまだ付き合っていない事を根掘り葉掘り聞かれること。
まぁ、うまく交わせばいいかな・・・。
「それで海行こうって」
「いいね〜。賛成!」
そうこんな風に、普通に話をしている。周りから見たら恋人同士に見えているのだろうか・・・。