スタートライン~私と先生と彼~【完結】
次の日、予定通りみんなで海に出掛けた。
「じゃあ、着替えて来ようか」
俺たちは着替えに行った。
「なぁ隆、お前らまだ付き合ってないんか?」
木下が着替えながら聞く。
「ああ。うん」
俺は、脱いだTシャツを片付けながら返事をすると、少し呆れながらも、優しい笑みを零しながら「お前、相変わらず慎重だな」と言って、ビーチへ向かった。
慎重と言えば聞こえがいいが・・俺は・・・きっと卑怯者なんだよ。
俺はやり切れない想いを胸に、木下と圭の後に続き、ビーチに出た。
照り付ける太陽が尋常じゃないくらい暑かった。
俺らがビーチで待っていたら、最初に手越さんと橋本さんが出てきた。
木下と圭は鼻の下を伸ばして嬉しそうな顔をしている。
さっちゃんは・・・後から小走りでやってきた。
うわっ、かわいいよ。
少し恥ずかしがっているのもまた、俺の心をくすぐる。
俺はやらしい顔で見ていたに違いない・・・。
「さっちゃん、似合ってるよ」
こんなことって言うべきなんだろうか・・・セクハラなのかな。
言ってから後悔したが、「ありがとう」と言ってくれたので安心した。
「さっちゃん、行くで!」
もう面と向かって話してられないから、海へ向かって走って行った。
あぁ・・・めっちゃかわいいし。
細いのに、出る所は出てるし・・・。
肌も白くて、きれい。
他の男に見せたくない。正直、触れたいと思ってしまった・・。
でも、そんなことをしてしまっては、今までの苦労は水の泡。
告白さえしないで振られてしまう。
いろんな欲望が渦巻いていたが、なんとか理性を保ち、乗り切った。