スタートライン~私と先生と彼~【完結】
「隆、聞いてるか?」
大学の友達の廣畑 和哉(ひとはた かずや)が話し掛けているのもわからないくらいボーとしていた。
「何?」
「金曜日に合コンあるから来てくれないか?」
「はぁ?嫌だ。俺、彼女いるし」
嫌だ。さっちゃんがいるのに行きたくない。
「イケメン連れていくって行ってしまったんや!」
はぁ?
「そんなん俺じゃなくてもいいやん!」
「頼む!」
和哉は手を合わせて俺に頭を下げた。
「わかったよ。でも俺はあくまで数合わせやからな」
ここまで頼まれたら、断れない俺は意志が弱いのか・・・?
「サンキュー!隆!」
どうしよう。さっちゃんに言うべきか?