規格外の恋物語~12年目の恋物語 番外編(2)~
陽菜に見せる、優しい穏やかな笑顔でもない、
世間のみなさまに見せるような優等生の笑顔でもない、
他の誰にも見せることのない、いたずらっこのような、素の笑顔。
わたしにだけ、見せてくれる、素の表情。
「先輩、好きです」
「ありがとう」
先輩は、また、面白そうに笑った。
ドラマチックでもなんでもない、小さな小さな恋物語。
ちょっとだけ普通ではない、規格外の恋物語。
わたしと先輩の恋物語は、きっと、まだ始まったばかり。
これから、まだまだ続いていく予定にしている。
(完)