えっちぃ放課後。
…いいわけないのに。


誰もいない、静まり返った屋上にゴロリと寝転んで、小さくため息をついた。


違う、違う。


本当の本当は、行かないで欲しかった。


そばにいてって言えたら、どれだけ楽なんだろう?


でも…先輩には美咲先輩っていう彼女がいる。


だから、“側にいて”なんて言えない。


…いったらいけない。


そしたら、先輩は困るでしょう?


困ったように眉を下げて、悲しそうに笑うでしょう?

それで、先輩は優しいから私の側にいてくれる。


でもね?


そんなの嫌なの。


無理やり一緒にいてもらっても、やっぱり先輩は“美咲先輩”だけを見てるから。


虚しすぎるよ。


いけないことだって分かってる。


美咲先輩に罪悪感がないわけでもない。


でも、どうせ叶わないならー…


神様、どうか放課後だけの二人の時間だけは。


私に先輩をください。


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