♀ my prince ♂
―そうして。
楽しいご飯も終り私たちは部屋へと続く廊下を歩いていく。
「…?」
すると…部屋の近くに見覚えのある人が立っていた。
「玲央くん…?」
「あっ、未亜ちゃん!…てか小嶋もいたの?」
そう呼ぶと、その人が振り返った。
「いたけど。悪いぃ~?」
夏凛ちゃんはそう言ってキッと玲央くんを睨む。
「悪いなんて一言も言ってねぇだろ?まぁ…未亜ちゃんしか見えてなかったのは事実だけど」
「あぁそうですかぁ~。まぁいいけどっ!!」
「…??」
この二人って…どうゆう関係なんだろう…?
「あのー…聞いてもいい?」
「何?未亜ちゃん」
「2人は……どうゆう関係なの…?」
玲央くんがニコッと笑ってそう言ったあとに、
私は思っていたことをそのまま口にしてしまった。
「そんなの、なーーーんにもないよっ!ただ知ってて喋るだけ…みたいな。」
そう答えるのは夏凛ちゃん。
「でも強いて言うなら…犬猿の仲の軽いバージョン?」
次に玲央くんがそう答える。
「何その軽いバージョンてー!!」
「だって、そうじゃね?」
「う~ん……まぁ…間違っては…ないかも…」
じっくり考えていた風の夏凛ちゃんはそう言う。
「だろ?」
「何かその言い方、ムカつくー!!!」
そして夏凛ちゃんは玲央くんの腕をビシビシと叩いていた。
「でも2人って…仲良いんだね?」
次に私がそう聞くと、
「そうかぁ~?」
夏凛ちゃんの攻撃を阻止しながら呆れた感じ(?)で玲央くんはそう言う。
「うん。私からすると…そうかな?」
「ふ~ん…」
玲央くんは興味なさげに返事をした。