♀ my prince ♂
や、やばい…話変えなきゃ…。絶対、疑われてる…っ!!!
「そ、それより!玲央くんのお家おっきいね~」
ピンチを悟った私は玲央くんにそう言ってみた。
「そう?」
「うん!だよね~、夏凛ちゃん」
玲央くんに返事をしたあと後ろを歩いていた夏凛ちゃんに話題を振ってみる。
「ん…?うん。さすが里原財閥の家!!って感じ」
「ふ~ん…。まぁ俺、この家しか知んないから分かんねんだけど…そんな感じなんだ?」
「何その嫌みったらしい言い方はっ!!」
「だって本当のことだし。てか着いた」
そう言った玲央くんが目の前のドアを開けた。
……。
「…ここが…玲央くんのお部屋…」
「うわぁっ、何これ~!!広すぎだし~~!!!」
私が小さく呟くと夏凛ちゃんがそう叫ぶ。
「何これって俺の部屋だっつの」
玲央くんは、それにすかさず突っ込む。
「そうゆうこと言ってんじゃないしっ!!」
「あっそ。それより中入ろ?」
玲央くんは私の手を取って中へ入って行った。
夏凛ちゃんと亮くんもそれに続いていく。
でもでも…
夏凛ちゃんがそう言う気持ち、すっごい分かる。
だって…!ほんとに広すぎるんだもんっ!!
やっぱりすごいんだなぁ…玲央くんって…。
「じゃあ未亜ちゃん、ここ。」
一つしかないソファに私を座らせる玲央くん。
彼はその隣に腰掛けた。
「え。俺らは?」
「その辺、座れば?」
亮くんに玲央くんはそう言う。
「ひっでぇ扱いだなぁー…じゃあ座ろ?小嶋さん」
「え…?うん。」
亮くんは夏凛ちゃんにそう促し、カーペットに座る。それと同時に
テーブルに置いてあるテレビのリモコンのボタンを亮くんが押した。