♀ my prince ♂
うわぁ~~!!!!
「夏凛ちゃん!おめでとうっ!!」
「ありがとう、未亜ちゃん」
私は夏凛ちゃんの手を取りギュッと握りしめた。
本当に嬉しい…っ!!こんなにも嬉しいことってないよっ!!
「まさか亮と小嶋がくっつくとはなぁ…。てかいつから好きだった訳?」
玲央くんは亮くんに問いかける。
「もう、たいぶ前から」
「俺そんなこと知らねんだけど?」
「言わなかったからね。だって玲央、すぐ夏凛ちゃんとバトるじゃん。」
「まぁそれはそうだけどさー。って言っても控える気はない」
「ちょ…!何それっ!!」
「まぁまぁまぁ。もうそれが普通みたいだし…そのままでもいいんじゃない?」
玲央くんの発言に夏凛ちゃんが突っかかろうとしたけれど…
亮くんがそう言って彼女をなだめる。
「ん~……それもそっか。急に優しくされても気持ち悪いっ」
「何だよそれ!さっきと全然ちげぇじゃんっ」
「いいの!亮くんがいいって言ってくれたからっ」
「あっそっ」
夏凛ちゃんの言葉に玲央くんは素っ気なく答えた。
「ふふ…」
「え、未亜ちゃん…?」
三人の様子を見ていた私は思わず笑ってしまった。
それを見て玲央くんが不思議そうな顔をする。
「あ、ごめん…。夏凛ちゃんと亮くんのこと…自分のことみたいに嬉しくって…
でも夏凛ちゃんと玲央くんは相変わらずだし…何だか可笑しくなっちゃって…」
「未亜ちゃんはほんと…友達思いだね?」
「っ…!」
玲央くんはそう言うと私の身体を引き寄せた。
その反動で彼の肩に頭を預ける形となってしまった。
「…絶対お前らには負けない。」
「え、何それ」
「それは自分で考えろー」
亮くんの宣戦布告?に玲央くんはそう返す。
私はよく分からないまま二人のやり取りを見ていた。