♀ my prince ♂




「ならいいんだけど…」



「うん、大丈夫!それより!明日からお仕事、頑張ってね?」




ちゅ…っ




私は玲央くんの肩に手を置いて…自分から彼に唇を重ねた。



「//……うん…」



「あれ…?玲央くん赤いよ?」




こんなに赤くなってる玲央くん、初めて見たっ!可愛い~っ!!




玲央くんは耳が真っ赤になっていて初めて見るそんな彼の姿に嬉しさが込み上げてくる。



「!!…そ、そんなことないし。っていうか未亜ちゃんこそ、かなり積極的なことしたね?」



「あっ…//」


そう言われて自分がしたことを思い出してしまった。




ほ…ほんとだよ…っ!!


自分からしといて何だけど…今さら恥ずかしくなってきた…。
だ、だって…!こんなことしたの…初めてなんだもん…っっ


玲央くんから“キスして?”ってお願いされずに自らするなんて…!!
何これ…。ほんとに恥ずかしいっ…穴があったら入りたい…っっ!!




「……俺の勝ち?」



「…べ、別に…勝負なんてしてないもんっ」



「あっそっか。じゃあ…」



「っ…!」


そう言った玲央くんに…そっと触れるようなキスをされた。



「……これで完璧、勝ちでしょ?」



「//……知らない…っ」


玲央くんは勝ち誇ったように言う。
だけど…私は小さく呟いて俯いた。




あの可愛かった玲央くんは…どこに行っちゃったの?
っていうか…また立場がいつもと同じになってる…。




「またまた、強がっちゃって。…素直に負けを認めればいいのに」



「っ…」


そう言って…彼は私を抱き締める。



「でも…何かあったらすぐ言ってね…?いつでも未亜ちゃんの傍に飛んで行くから」



「うん…」



そして…私を気遣う甘い言葉をくれるんだ―…。





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