♀ my prince ♂




「うん…//」




ドキドキドキドキ…ッ




「し…してもいいよ…?」



「え…何を?」



「……」


周りには誰もいないのに…私は誰にも聞かれないよう玲央くんに“あること”を耳打ちした。



「ちょ、ちょっと待って…!!その意味、ちゃんと分かってるよね!?」


「……」


驚きの声をあげる玲央くんに黙って頷く。



「ほんとにそれ…本気で言ってる?」



「……本気、だよ…?

 玲央くんが“待つ”って言ってくれたあの日から少しずつ考えてたの…っ
 それに私…玲央くんになら何されてもいいって…ほんとにそう思ってる…」



「…分かった。」



「っ!!!うわぁっ…!!」


玲央くんは一言そう言うと私をお姫様抱っこした。



「お…重くない…?」



「重くなんてないよ。全然余裕。」


そう言って玲央くんは歩き出す。




お姫様抱っこなんて生まれて初めて…。


スリムに見えるのに…力強い腕の力…。
ほんとに玲央くんは余裕なんだと思った。




「っ…」


あっという間に玲央くんの部屋に到着。



「っ……//」


ベッドの上に優しく寝かされて彼は私の上にまたがる。




ドキドキドキドキ…ッ




「緊張してる…?未亜」



「っっ…!ぅ…うん…」


突然の呼び捨て。それに心底驚いたけれど…精一杯頷いた。



「ふふ…大丈夫」


玲央くんは私の髪を撫でる。



「俺に任せて…?未亜は…全部委ねれば…それでいいから。」



「うん…」


返事をすると…彼から降り注ぐキスの嵐。
それは次第に甘さと深さが増していく―。




「ん…っ」



そんな玲央くんについて行くだけで私は精一杯。
それでも優しく…彼は私をリードしてくれる―。




本当に大好き…。


玲央くんからの愛は…いっぱいいっぱい受け取ってる…。
だけど私から玲央くんへの愛は…届いているのかな…?



私だって玲央くんに負けないぐらい…
玲央くんのことが大好きなんだよ…―?





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