♀ my prince ♂
「ほんとにぃ~?」
だけど…玲央くんはそう言いながら私の顔を覗き込んでくる。
「っ…!!」
ち、近すぎ…っ!!てかさっきより絶対近いっ!!誰か助けて…っ!!!
ピンポーン
「あっ、誰か来た!はーい」
心の中で助けを呼んだ時…またインターホンが鳴り
私は返事をして玲央くんからすり抜た。
神様!ありがとう…!!あの玲央くんから助けて…。
それより…今度は誰なんだろう…?
ガチャ…ッ
「…あっ、宮崎さん」
ドアを開けると…宮崎さんが立っていた。
「未亜様、お久しぶりです。あのー…玲央様はいらっしゃいますか?」
宮崎さんはいつものようにお辞儀をする。
「はい、いますよ。どうぞ上がって下さい」
「では…失礼いたします」
またお辞儀をした宮崎さんを連れて玲央くんのいるリビングへ向かった。
「…玲央くん、宮崎さん来たよ」
「えっ…あ、ほんとだ。また何かあったの?」
玲央くんが喋ってる間に私は再び彼の隣に座る。
「今日は…奥様から伝言を申しつかりました」
「母さんから…?なんて?それより座ってよ」
「はい。失礼いたします」
宮崎さんは玲央くんの前に座った。
玲央くんのお母さんからの伝言…?何だろう?私も気になる…。
「再来週の土曜日…ご実家の方に帰ってくるように…とのことです。もちろん…未亜様もご一緒に」
「えっ!?あ…あたしも…!?」
私は驚いて自分を指差しながら宮崎さんに言う。
「はい。さようでございます」
「ん~……じゃあ帰るよ」
玲央くんはいつものように迷いなく答える。
「え…っ!?私の意見は?」
「嫌なの?」
「そ、そうゆうんじゃなくて…」
私は戸惑いながらそう言った。
だ、だって…いきなりお母さんに会うなんて…。