♀ my prince ♂
グ…ッ
「っ…!?」
だけど…彼に握られていた手を強く引かれた。
「な、なに…?玲央くん…」
「…俺も行く」
彼に振り返るとそう言われる。
「え…?大丈夫だよ、一人で」
「大丈夫じゃない。俺が無理」
「……??」
私は玲央くんの言ってることが全く分からず
頭の中に?(はてな)が、たくさん浮かんだ。
「はぁ~……。全っ然、分かってないでしょ?そんな格好で行かれたら…こっちが心配になんの。」
「ぇ…」
わざとらしく深いため息をつく玲央くん。
そう言われた私は自分の服装を確認した。
貰ったワンピースにカーディガン、黒のニ―ハイソックス…
それと茶色のショートブーツ…一体これの何が問題なの…?
「ほら!早く行くよ?遅くなるから」
「え…!?ま、待って玲央くん…!!どうゆうことか分かんない…っ」
玲央くんに手を引かれてそのお店へと向かい始めた。
私は、そんな彼に連れられるがままの中そう尋ねる。
本当に分かんないっ…何で玲央くんがそんなことを言うのか…。
「未亜ちゃんが…―」
「っ…」
一旦、玲央くんがそこで立ち止まる。
目が合って一瞬“ドキッ”とした。
な…なに…?
「―…他の男に目をつけられたら困るから」
そして…真剣な顔でそう言う。
「////……っ!!」
「分かったなら今度こそ行くよ?」
私の顔を見た彼は再び手を引いて歩き出した―。
何で玲央くんは…すぐそうゆうことが言えちゃうの…!?
私なんて…誰にも狙われたりなんかしないのに…。