♀ my prince ♂
『てかさ~…たまには自分から言ってみれば?』
「へ…っ!?」
美久の大胆すぎる発言に私は思わず声を上げてしまい
一瞬だけ、その部屋の視線を一気に集めてしまった…。
『も~…!!お姉ちゃんがおっきい声出すから見られちゃったじゃん!』
『ごめん…。てか何でそんなこと…っ』
『そうゆうのも男の人は欲しいんだって。雑誌に書いてたもんっ!』
私の言葉を遮り美久はノリノリでそう言う。
それ、どんな雑誌よっ!?
『ってことで頑張ってね~?あ…!漣くんだー!』
美久はそれだけを言い残し、ちょうど部屋にやって来た漣くんがいる方へと去っていった。
「はぁ~…」
もー…。一体、何なのっ!?あの子は…。
何でそっち系のことなんて知ってるの…!?
「未亜ちゃん…?大丈夫?」
「へ…っ!?あ、うん…」
いつの間にか私の所へやって来ていた玲央くんの声に驚かされてしまう。
「ならいいんだけど。てか俺もさっき聞かされたんだけどさ…夜は食事会があって…みんな、そのまま泊まっていくらしい」
「えぇ…っ!?みんなって…私たちも!?」
またも玲央くんの言葉に驚く。
「さぁ…?でもそうだろうね。」
「えぇ~…っ!!もう何それ…」
最後は呟くように言った。
何も聞かされてない上に突然すぎるってば…!!
それなのに玲央くんったら…っっ
「…嫌なの?」
「え!?いや…そうゆうんじゃない、けど…」
少し不安そうに見える表情に戸惑う。
そうゆう意味じゃないの…。突然でビックリしすぎて…。
なのに玲央くんは、なんっっにも驚いてないんだもん…!!
ただ、それだけなの…。
「じゃあいいじゃん。多分…俺の部屋、だと思うけど。未亜ちゃんは」
「っ…」
言いながら玲央くんは私の肩に腕を回した。
まままま…待って…!!玲央くんの部屋って…。
それってつまり…二人で“寝る”ってこと…!?