♀ my prince ♂
smile.24
やっぱり危険…!
―夜。
あのあと本当に皆での食事会があって…ほんとーに私の家族も玲央くんのお家に泊まることになっていた。
そして玲央くんは彼のお母さんから…『未亜ちゃんを襲ったりしたらダメだからね!?』と釘を刺されていた。
「っ…」
そんな出来事から数十分。
私は玲央くんの寝室に足を踏み入れた。
私ここ入るの初めてだよ…。何か妙にドキドキしてきた…。
「…どうしたの?未亜ちゃん。寝ないの?」
「え…っ!?ね、寝ます…っ」
先にベッドに入っていた玲央くんにそう言われる。
それに驚いた私は、なぜか敬語で答えてしまった。
「何で敬語?」
「わ、分かんない…」
そう言いながら私もベッドの中へとお邪魔する。
それに美久があんなことを吹き込むから…
更にドキドキしてきちゃったじゃん…っ!!
「ねぇ…何でこっち見ないの?」
「へっ…」
玲央くんの声で我に返ると私は彼に背中を向けていたことに気がついた。
「あ…えと……緊張?する…」
ふぇ…っ!?私、素直に答えすぎだって…!!
「何で緊張なんかするの…?一緒に寝たことあるじゃん」
「そ…そう、だけど…」
一緒に寝たことがあるのは事実だけど…
でも今までは寝る前の記憶なんてない…。
だけど今は…めちゃくちゃあるんだもん…っ!!
「こっち向いてってばー」
「//…っ」
子供のように甘えた玲央くんに無理矢理、向かい合わせにさせられる。
ど、どうしよう…?近いっ…近すぎるよ…!!!!
「ん…?あ。おやすみのチュー欲しい?」
「//…っ!!い、いらないっ!!私もう寝る!おやすみ!」
そう言った私は仰向けになって目を閉じた。
ドキドキドキドキ…ッ
まだドキドキしてる…。
こんなんじゃ眠れないよ…ドキドキ治まってってば…!!
目をギュッと閉じてもドクドクと聞こえる胸の鼓動。
もしかしたら…玲央くんにまで聞こえてしまうかも…。
そう思った時―、
「っ…!?」
ん…?なに、これ…。唇に…何か当たってる、ような…?
唇に“何か”違和感を感じて私は目を開ける。