♀ my prince ♂
「っ…!?!?」
すると玲央くんの顔がドアップで映し出された。
っていうか…!私、キスされてる…!!
え!?何で何で…!?どういうこと…っ!?
分かんないよ…っっ!!
突然の出来事に私の頭の中は大パニックを起こす。
「っ…」
そして…やっと唇が離され視線が絡み合う。
「ほんとは欲しかったんでしょ?」
「っ!!ち、違うもんっ…!!っていうか寝込み襲うなんて最低っ!!」
私に覆いかぶさり、ニヤリと怪しく笑う玲央くん。
その表情にドキリとしながらも私は反撃を試みる。
「襲ってないじゃん。未亜ちゃんが欲しそうにしてただけだもん。」
「だから違うもん…っ!!//」
ほんとは…ちょっとだけ当たってるけど…。
って…!でも絶対に玲央くんには言わないっ!!
「……。てか…そんな顔してると…マジで襲うよ?」
玲央くんは急に真剣な顔でそう言った。
「えぇ…っ!?でもさっき襲わないって言ってた!!」
「え。そんなの言ったっけ?」
再び対抗してみるけど玲央くんは思いっきりとぼけ始める。
「言った言った!玲央くん、お母さんと約束してたもん!!」
そうだ、そうだ!頑張れっ、私っ!!
「ふ~ん…。でも俺には…そんなの関係ない。」
「んっ…」
そう言い放った玲央くんは再び唇を塞いでくる。
「はっ……れぉっ…くん…っ」
わずかに開いた隙間から彼の名前を呼ぶ。
だけど…それには一切、応じてくれない。
「ふぅ…っ」
それどころか…激しさが増していく。
もう、やだやだ…!!離して…っ!!
そう思って彼の身体を両手で押してみても当然ビクともしない。
逆にそれを阻止するように腕の動きを封じられて囚われてしまう。
もう無理…。
抵抗する力なんて…これっぽっちも出せない…。
それに私はもう…玲央くんに全てを委ねてる…。
「っ…」
「あれ…?諦めたの?」
唇が離され玲央くんがそう言う。