♀ my prince ♂




「そんな玲央、初めて見る~!!」


歩実ちゃんは今まで見たことがないらしい玲央くんの姿を見てはしゃいでいる様子。



「えっ…ど、どうしたの…?」



「私と歩実ちゃんでやった~。どうどう?」



そう聞く玲央くんの声はまだ驚いていて夏凛ちゃんがそう言う声が聞こえてきた。



「え…?あ……めっちゃ可愛い…」


そんな彼は夏凛ちゃんにいつもと違う態度で答える。



「だーよーねーー!!私にそんな態度なの初めてだわー」



「っ…!そ、そんなことねぇよ!」



「またまた~!あるっつーのーー!」



「お前……っ!!」


玲央くんと夏凛ちゃんの攻防が段々と気になってきた私はチラッと顔を上げてみた。



「//…っ」



「あぁー!可愛い彼女と目が合って黙ったー!!!」



「うるせえっつーの!お前はっ!!」



「まぁまぁまぁ!じゃあ私たち、もう帰るから…早く中入って!」


歩実ちゃんが二人の間に割って入りそう言うと、
私と玲央くんの背中を押し部屋の中に押し込めた。



「え、え…!?歩実ちゃ…っ」




ガチャ…ッ




歩実ちゃんに声をかけようとしたらドアが閉まる。



「…っ」




ドキドキドキドキ…ッ




ど、どうしよう…!?本格的に二人っきりだ…っ




「と、とりあえず…リビング行こうか?」



「うん…//」


そう言う玲央くんに返事をしてリビングの方へと歩き出した。




何か今…ものすごく恥ずかしい…。でも玲央くん…動揺してる、よね…?
だってこんなにも喋らない玲央くん…ほんとに見たことないんだもん…っ!!





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