♀ my prince ♂
「あっ!ほんとだっ!!玲央くんめっちゃドキドキしてる!!」
「……??」
え、何…?どうゆうこと…?
一方、取り残されてしまった俺は…彼女の言動の意味が全く分らない。
「ねぇ…何でそんな嬉しそうなの?」
「えっ?だって…こんな玲央くん、今まで見たことないんだもん!」
彼女は俺を見上げてそう言う。
「そう、だっけ…?」
「そうだよ~。だから嬉しいのっ」
そう言って少し顔を伏せ喜び続ける彼女。
ドキン…ッ
あぁもう…止めらんないかも…。
「未亜ちゃん…?」
「え……んん…っ」
再び俺を見上げた彼女の唇を塞ぐ。貪るように荒々しく。
「んん……れぉっ…くん…っ」
薄目を開けてみると苦しそうな表情が見えた。
まだだよ…。こんなにも止まらなくなってんだから…。
「ふぅ…っ」
今度は苦しくなってきたのか彼女は俺の腕を掴み始める。
そんな反応されたら…もっと苦しめたくなるんだよなぁ…。
「くっ……苦しい…っ」
すると彼女の腕を掴む力が更に強くなり俺は彼女のことを開放してあげた。
「はぁ…はぁ……死んじゃうよ…!!こんなの…っ」
俺にしがみつき肩で息をする彼女の目は涙目になっている。
「死ぬわけないでしょ?こんなんで」
「わっ…私はそう思った…っ!!」
「ふふっ…ほんと可愛いね…?今すぐ襲いたい」
「えぇ…っ!?な、なに言って…!!」
俺がそう言うと彼女は慌てふためく。
「だめ…?」
「だっ………いいよ…?」
「え…?」
絶対にNOと言われると思った、この質問。
だけど彼女の口から出たのは…まさかのYES。
その代わり…顔は真っ赤になっているけれど。
「じゃあ…遠慮なく。」
俺は彼女の額にキスを落とし彼女を抱えた―。
ねぇ未亜…?
未亜は俺がドキドキしてないと思ってたの…?
そんなことあるわけないじゃん…。
俺だって…いつも未亜にドキドキさせられてるよ…。