♀ my prince ♂
―しばらくして。
パーティーはお開きになり…玲央くんと二人きりになる。
“あとは2人で仲良くね~”とかなんとか言われて…。
そして今は…玲央くんの部屋の寝室にいる。
「…未亜ちゃん」
「んん?」
ベッドの隣に座る彼に名前を呼ばれて私は振り向く。
「甘えていいよ?」
「えぇ~…玲央くんこそ」
「俺そんなんじゃないし」
「あはは……そうだっけ?」
私は俯きながらそう言った。
「うん……あっ!」
「え、なに…?」
次に何かを思い出したように言う声に
少し驚きながら再び彼の方を向く。
ちゅ…っ
その瞬間…唇に不意打ちのキスが落ちてきた。
「っ…」
あ、そうだ…。
こんな風にキスされることも…当分なくなるん、だよね…?
「どうした…?未亜ちゃん」
俯いてしまった私に玲央くんがそう聞く。
「あのっ…もっと……して欲しい…//」
「ふふっ…分かったよ。姫のお願い、聞いてあげる。じゃあ…目瞑って?」
私のお願いに彼はいつもと同じ優しい声で答えてくれる。
「……うん…っ……んっ」
私が頷き目を閉じると…顎を持ち上げられて再び重なる唇―。
「っっ…」
それは鳥が餌をついばむような軽いもの。
“ちゅっ”と音を立ててはそれを繰り返す。
玲央くん…好きだよ…?ずっと大好きだから…。
それを伝えるかのように私は彼の首に腕を回した。
すると彼も…私の腰に腕を回しグッと引き寄せる。
「はぁ…っ」
少し開いた隙間を見計らって口から空気を吸い込む。
それを待っていたかのように彼は私の中に侵入する。
「ふぅ…っ」
彼はすぐに私を捉えてお互いを求め合うような深くて甘いキスをした―。