♀ my prince ♂
smile.5
分からない…
―そのあと。
私は教室を出て急いで部屋に向かった。
今日の私…何かおかしいよ…っ
玲央くんが笑う度に胸がドキッとして…。
喜んでくれたら…もっとドキッとなって…。
何なの?これ…。
どうゆう感じ、どうゆう気持ちなの…?
もう…全然分かんないよ…っ
私は部屋に着くまで、こんなことばかりを思っていた。
玲央くん……玲央くん……れお…っ
「!ぁ……ごめんね?夏凛ちゃん…」
やっとの思いで部屋に辿り着くと、
もう既に夏凛ちゃんが待っていた。
「ううん、全然待ってないよ!」
「そっか。ならよかった」
私はそう言いながら部屋のカギを開けた。
「はい…中入って?」
「うんっ」
夏凛ちゃんがそう言ったあと二人で部屋の中に入る。
「ねぇ、未亜ちゃん」
「なに?」
「さっきさー…顔、赤くなかった?」
「えっ…そうかなぁ…?走って来たし…それでかも…」
「そっかー。じゃあそうかな?」
でも私…何でそんなことを聞かれたんだろう…?
本当に走って来ただけで赤くなってたのかな…?