♀ my prince ♂
すると―…、
『玲央様!今の話、本当なんですかっ!?』
『何でそんな子と付き合うのですかっ!?』
この話を近くで聞いていた玲央くんのファンの女の子たちが集まってきて…いろいろ言い寄って来た。
「っ……」
なに、これ…。
やっと自分の想いを伝えて両思いになれたのに…
ずっとこんな思いをしなきゃ、ならなくなるの…?
「っ…、」
この子たちの気迫に圧倒された私は玲央くんの腕を掴んで少し…玲央くんの背中に隠れる。
やだよ、怖いよ…。
「……静かにっ!」
そして…玲央くんその一言で周りは一気に静まった。
「俺…本気でこの子と付き合うから。だからこの子に何かしたら…絶対に許さないからね?」
「//…」
か…かっこいい…。
少し後ろから玲央くんを見上げそう思う。
「……??」
そんな玲央くんが私の方を振り返った。
え、何だろう…?っていうか…近づいてない…?
「っ!!……」
そう思った瞬間…唇にまた柔らかい感触―。
って、えぇ…っ!?!?私、またキスされてる…!?
し、しかも…さっきよりも断然人の多い所で…。
「……行こっ」
女の子たちの悲鳴がたくさん聞こえる中、
玲央くんは私の手を引っ張って飛行場へと歩き出した。
「ねぇ…玲央くん…」
私は恐る恐る玲央くんを見上げる。
「ん?」
「さっき、のは…」
「あ。嫌だった?」
「え、あっ…そうじゃなく、て……恥ずかしい…」
「大丈夫だよ、そんなの。てかさっきも言ったけど…見せつければいいの。」
私が俯き気味にそう言うのに対して玲央くんは何故か自信満々。
ふぇ…っ!?
れ、玲央くんって…こんな感じだったっけ…?
だけど私…こうゆう玲央くんも好き…かも…。