♀ my prince ♂
smile.12
驚きの連続
―8月も後半。
付き合いだしたあの日から…私と玲央くんは順調そのもの。
いつもドキドキさせられっぱなしだけど…それでもいいの。
玲央くんのそばにいられるってだけで幸せを感じているから。
そして今日―。
「おじゃましまーす…」
「…何か緊張してない?」
「えっ…!?そ、そうかな…?」
玲央くんに部屋に来るように言われていた私は…彼の部屋にお邪魔していた。
だって一度も入ったことないんだもん…男の子の部屋なんて…。
それに玲央くんと会うのは、いっつも部屋の外だし…
あ…。私の部屋には…呼んだことある、けど…。
「まぁいいや。そこ座って?」
「うん…」
だけど…意外とキレイかも。玲央くんの部屋。
言いながらソファに座り周りを見回しそんなことを思っていた。
「でさー…未亜ちゃんに話があるんだ」
私の隣りに座りながら玲央くんはそう言う。
「うん。…なに?」
「俺たち……一緒に住むんだって」
「えぇぇっ!?」
玲央くんの突然すぎるその発言に…私はものすごく驚いた。
“俺たち”ってことは…私と玲央くん、だよね…??
「…な、何で?」
「それは分かんない」
えぇ~!?他人事みたいに~…っ
「っていうか…それって決定なの…?」
「うん。らしいよ」
次にそう聞いてみると普通に返してくる玲央くん。
えぇ~…!?何それ~っ!!
「え、じゃあ玲央くんは…知ってたの?」
「俺は一昨日聞いた。宮崎さんに」
「あっ…そうなんだ…」
なのに…こんなにも落ち着いていられるんだ…さすが玲央くん…。
「うん。それで…っ」
ピンポーンッ
「あ、ごめん。ちょっと出てくるね?」
玲央くんが話しかけた時インターホンが鳴り響き彼は玄関へと向かっていった―。