♀ my prince ♂
「そ、そっか…ありがとう…」
「どういたしまして。」
そう言うと玲央くんはまた、いつもの笑顔を私にくれる。
玲央くんのそばにいると…初めてのことばっかり経験する…。
それに今も…また笑顔にドキッとした、し…。
んん…?
「ちょっと待って…?じゃあこれ、私に…ってこと?」
「そ。俺からのプレゼント」
今ふと疑問に思ったことを聞いてみると…玲央くんは普通にそう答えた。
「えぇ…!?でもっ…いいの…?」
普通に答えちゃう玲央くんに私は不安になる。
だだ、だってっ…!!誕生日でも記念日でも何でもないんだよ…!?
「……ねぇ、未亜ちゃん。俺のこと…誰だと思ってんの?」
私の顔を見つめる玲央くんが真剣な顔をした。
「え…?玲央くん…??」
ん…?はっ!そうだっ!!
玲央くんのお家って、あの“里原財閥”だった!!
そんなこと、すっかり忘れてた…っ!!!
「…まんまじゃん。」
ふっと笑って、そう返されてしまう。
「だっ…だって~……っ」
返す言葉がなかったんだもん…。っていうか…
「ほんとにいいの?もらっても…」
私はまた申し訳なく聞いてみる。
「いいよ?てか未亜ちゃんが貰ってくれなきゃ意味ないから。それに…サイズだって合ってたでしょ?」
「えっ…うん…」
それ今、気づいた!!気づくの遅いってば、私…。
んん…?って。ちょっと待って…??
「何で私のサイズ知ってるの?」
再び湧き上がる疑問。
だってサイズなんて教えてないもん!!
なのに何で玲央くんが知ってるの…!?
「何でって…この前、触ったじゃん。あれで、だいたい分かった」
玲央くんは平然と答える。
「っ…!?!?玲央くんの変態っ!!!!」
「変態って…それ、ひどくない?」
私が叫んだって玲央くんは至って普通。