♀ my prince ♂
smile.17
公⇔私
―時刻は、P.M.9:00 頃。
「はぁ~…」
私はリビングのソファに座りため息。
よく考えたら私…すっごく情けなかったかも…
あんな大勢の人の前で泣いちゃったんだもん…。
そして心の中で一人、今日の反省会。
「っっ!?!?」
「どうしたの?さっきからため息なんかついて」
すると急に玲央くんがやって来て隣りに座り心配そうな顔を私に向けた。
「えっ…別に…大したことじゃないよ?」
そんなの言えないよ…だって子供みたいなんだもん…っ!!
「でも…そんな顔じゃないと思うけど?」
玲央くんは更に私の顔を覗き込む。
「っ……そ…そう見える…?」
「うん。何…?言ってよ。全部、聞いてあげるから」
今度は優しく、そう言う玲央くん。
「…っ」
玲央くん…本当に優しいなぁ…。
“玲央くんにだったら…何でも言えるかもしれない…”
彼の表情を見て、さっきとは全く違うことを思い始めた。
「あのっ…あのね…?」
「…うん。」
「私…今日、泣いちゃったでしょ…?だから…情けなかったかなぁって…」
「そんなこと考えてたの?」
思っていたことを全て打ち明けると玲央くんは間髪いれずにそう言う。
「え…うん…」
「そんなの気にしなくたっていいよ。未亜ちゃんの素直な気持ちが…あの涙な訳なんでしょ?」
「…うん…」
諭すように言われて素直に頷く。
「だったら大丈夫だよ。それに俺…未亜ちゃんが思ってるようなこと…―」
ぎゅ…っ
「っ…、」
玲央くんはそこまで言うと私のことを抱きしめる。