♀ my prince ♂
smile.18
カウントダウン
―12月31日、大晦日の夜。
私と夏凛ちゃんと亮くんは玲央くんの実家に集合している。
何でそんなことになったかというと…
それは数日前、寮の部屋での出来事―。
『…ねぇ、未亜ちゃん』
『ん?なに~?』
『あのさ、大晦日…俺ん家、来ない?』
『ふぇっ!?な、何で…!?』
『え。それは何となく』
『でも悪いよ~…』
玲央くんの家族、大集合かもだし…。
そんなの…私が緊張しちゃうよ…。
『大丈夫だって。誰もいないし』
『えぇ…っ!?どうゆうこと?』
私の心を読んだらしい彼はそんなことを言う。
そんな発言に私はものすごく驚いた。
『何かさー…俺、置いて旅行いくんだって』
『あっ…そうなんだ…』
そんなことするんだ…玲央くんの家族って…。
『うん。そんで…亮も呼ぼうと思ってんだけど』
『亮くん…――?』
あ…っ!!
『――…じゃあ、夏凛ちゃんも一緒がいいっ!!』
『小嶋も~!?』
私の発言に玲央くんはかなり不服そうな顔。
『うん。いいでしょ…?』
だから私は…負けじと“おねだり”を試みる。
『//……分かったよ。未亜ちゃんがそこまで言うなら』
『わぁ、ほんとに?やったぁ~!!』
―…というわけなのです。
てかあの時の玲央くん…絶対照れてたよねっ!?
だって顔、赤かったし!!ほんとに可愛かったなぁ~。
「…ねぇ。さっきから何ニヤニヤしてんの?」
そう思っていると隣で並んで歩く玲央くんにそう言われてしまった…。
「えっ…!?そうだった?」
「うん。めちゃくちゃ」
「っ……何でもない、よ…?」
「ふ~ん……」
玲央くんは怪しい目で私を見てくる。