朧月
第一章

―壱―




「……ぁ………ぁっ………………ぁ……イッちゃう……ぁっっ…」




ベットのスプリングがギシギシと悲鳴を上げて騒いでいる。

全くと言って良い程動いていないから、僕にはさっき付けた暖房の風が温かくて調度良いけど。


どうやら彼女には暑いようだ。


僕の上で狂ったように腰を振るこの女は



何という名前だったろうか。
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