朧月


学校に着くと空と連絡を取り合い、大勢の人の中やっと会うことができた。

空は背が高くて美人。

初めて見るスーツ姿はとても似合っていた。


他愛もない話をしながら入学式の会場へと2人並んで歩いていたとき。



私の右側を歩いていた空が私の方に寄りかかってきた。

どうやら人にぶつかったらしい。


「すみません。」


相手の男はそう言うと頭を軽く下げた。
< 25 / 48 >

この作品をシェア

pagetop