朧月

「麗ちゃんの、友達に一目惚れして。今友達の家から麗ちゃんを見付けたから、急いで来てみたわけなんだけど。」


私は一瞬考えたふりをして間をあけて話す。


「空のこと、好きになったんだ。いいよ、協力してあげる。」


「ちなみに空ちゃんは彼氏って…?」


空は彼氏はいなかった。
調度、前の彼とは別れたばかりだった。


「いないよ。」

陸くんはすごく嬉しそうな顔をした。

「じゃあ、お願いします!」

そう言って、彼は帰っていった。
< 30 / 48 >

この作品をシェア

pagetop