アナタとの距離~2ndchance~
「お兄ちゃん?大丈夫?」
「…俺は大丈夫だけど。お前は大丈夫なのか??」
お兄ちゃんはおちゃらけてた表情から一変、真剣な顔で私に聞いてきた。
「…う~ん(笑)正直、大丈夫じゃないよ。だけと大丈夫にならないと。私と雅紀は卒業式のあの日、ちゃんと終わったんだからさ…。」
「でも彩乃はまだ雅紀くんの事…」
「それ以上は言わないで!!」
お兄ちゃんは知ってる。
まだ私が雅紀を好きな事。
でも、今更どうこうできないよ。
雅紀は奈菜ちゃんが好きで
奈菜ちゃんは雅紀が好き。
私と雅紀は終わってて、
奈菜ちゃんと雅紀は付き合って…
奈菜ちゃんは私の友達。
友達を裏切れない。
だから早く雅紀を忘れないと
私の表情を見て、お兄ちゃんは私の頭をゆっくり撫でてくれた