SINGLE
いわゆる【できちゃった結婚】。

博愛が美嘉を身ごもった事で、結婚に至った。

妊娠した、と打ち明けた時でさえ晴久は

「中絶しろ」


そう言い放った。

しかし、この時ですでに博愛は2度晴久の子供を流産していた。

もう博愛の中に、中絶などと言う言葉は無かった。


「ハル、私やっぱり生むよ。ハルが嫌だって言っても。その代わり別れてね。私一人でだって、この子を立派に育ててみせる」


毅然とした態度で晴久にそう伝えた。

その言葉に晴久が折れた形だった。
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